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未だ発表のないBWリメイクが「ポケモンBBW」だったときにありがちなこと

いよいよ今年の10月にポケモンXYのリメイク作品である、「Pokémon LEGENDS Z-A」が発売されます。

浮足立っているポケモンファンの方が多いことと思いますが、あるものを忘れていませんか?

そう、ポケモンBWのリメイクです。

1つ先輩のダイパと後輩のXYのリメイクがなされるなかただ一人取り残されており、ちゃんとリメイクがなされるのか不安視されている存在です。

このような状況の中で、もしポケットモンスターBWのリメイクが作られるとしたら、どのようなタイトル、およびストーリーになるのかという問いが自然と生まれました。

色々な予想が立てられることと思いますが、私は「豊満な女性の解放」をテーマに据えた、ポケモンBBW(Big Beautiful Woman)が発売されるのではと考えました。

というのもBWの舞台であるイッシュ地方は、初の海外であるアメリカ・ニューヨークがモデルであり、アメリカと聞いて真っ先に思い浮かぶものと言えば肥満率の高さです。

また、それゆえか「どんな体型もありのままに愛そう」という、ボディポジティブ運動が盛んな国でもあります。

ポケモンBW原作のテーマが「多様性」であることから、リメイクとしてポケモンBBWが発売される未来が少なからずあるのではないでしょうか。

来るべき数年後に備え、その具体的な内容を想像し、発表していきます。

目次

ポケモンBBWのストーリー

最初に、ポケモンBWを知らない、もしくは忘れてしまったという方も多いと思うので原作の旅路を確認します。従来のリメイクの傾向を踏まえ、BBWもこれに沿って物語が進行するものとして考えます。

のちに言及するスポットについては地名を記しました。
マップ南東のカノコタウンから主人公の物語は始まります。

カノコタウン(はじまりの町)

原作BWでは、主人公の家の2階にライバルであるチェレンとベルがやってきて、アララギ博士からプレゼントされた最初の3匹のポケモンを選ぶところから物語がスタートします。

左がチェレン(男)、右がベル(女)

正確にはベルは少し遅刻してきます。
時間にルーズでマイペースながら、優しさにあふれた女の子です。

一方のチェレンは理屈っぽくて気難しいですが、ストイックでまっすぐな男の子です。

3人はポケモンを選ぶと部屋の中ではじめてのバトルを経験し、ベルに関しては父親の制止を無理やり振り切るかたちでポケモントレーナーとして旅立ちます。

リメイク版のBBWではどうなるでしょうか。

やはりベルは遅れてきます。しかしその原因はマイペースである以上に彼女の体型にあるのです。

ベルですが、かなり豊満な体型が似合うコだと思います。おっとりした性格の女の子が肉付きが良いというのはあるあるですし、しかも彼女は原作のドット絵の腰回りがすでにその頭角を現しています。

カノコタウンは彼女の豊満な身体の独擅場といったところでしょうか。

自分の家からきわめて近い友達の家の2階に来ただけだというのにすでに玉汗を流し息切れを起こしている彼女に対し、チェレンは「痩せろデブ」などと容赦なく彼女の運動不足、およびここ数年の体型の急激な変化を指摘します。

最初のライバル戦での物音についても主人公の母親にベルの足音かと思った、と半ば悪ノリで言われてしまいますし、ベルの父親が出立に反対する理由も、ベルをというよりベルの膝を心配しているためです。

もうすこし体重を減らしてから、せめて運動に慣れてから旅に出なさいと言われてしまいます。

それでも彼女の意志は固く、主人公やチェレンたちとともに1番道路へ最初の一歩を踏み出し、物語がスタートします。


ちなみに、チェレンですが、旅の目的はナンパであると宣います。
旅を通して自分磨きをし、理想の自分、そして理想の彼女を手に入れるのだと豪語します。そのためベルのような体型のコに対する当たりがどうも強いようです。

ふくよかなヒロインが出てきただけでまだ多様性のかけらもありませんが、ここからどう転ぶのでしょうか。
ふたたび話を原作に戻します。

カラクサタウン

町なかに人だかりがあるので向かうと、プラズマ団なる団体が演説を開いています。

「ゲーチス」と名乗る大男が、ポケモンを一方的に使役し利用する現状を批判し
人はポケモンを解放すべきである、という宗旨を説きます。

演説が終わると、それを一緒に聴いていた「緑髪に帽子の青年」が主人公たちに声をかけてきます。

彼は自身を「N」と名乗り、なんとポケモンの声を聞くことができるといいます。
そして、ボールに閉じ込められたポケモンは幸せなのかという疑問をぶつけてきます。

Nは主人公のポケモンの声が聞きたいと勝負を仕掛けてきて、それに勝利すると彼はその内容に少し驚きますが、依然先ほどの主張を堅持する様子が見てとれます。

Nは立ち去り、主人公たちも次の街へ急ぎます。

さて、BBWではゲーチスとNの主張が当然変わってきます。

ゲーチスは豊満な女性に対する体型の言及が横行している世の中を批判します。
彼女らの心境を憂い、差別からの解放を説くのです。

同様に、Nも窮屈な思いをしている彼女らのために世界を変える旨を伝えてきます。
今作の彼が読むことができるのは「ぽっちゃりした女性」の心の声であり、
近くにいたベルの心の声を聞いた彼は驚いたような表情を見せると、主人公に勝負を挑んできます。

豊満な女性の解放を謳い去っていった彼らを横目に、気にしなくていい、と言い捨てるチェレン。さまざまな者の心境が交錯する様子が描かれます。

サンヨウシティ~ヒウンシティ

サンヨウシティのジムリーダーをたおし、先の3番道路を進んでいるとプラズマ団員が後ろから走り抜けていきます。呆然としているとベルと小さな女の子が追い付いてきて、話によると女の子のポケモンが盗まれてしまったとのこと。

主人公とチェレンの2人でプラズマ団を成敗し、うばわれたポケモンを取り返します。

ポケモンの解放を唱える親玉のゲーチスと、弱い者からポケモンをかっぱらう下っ端たち。
はやくも化けの皮が剥がれたプラズマ団がいよいよ主人公たちに牙をむいてきます。

3つ目のポケモンジムがある大都会・ヒウンシティでは、ベルのポケモンがプラズマ団に奪われてしまいますが、ジムリーダーであるアーティの助けも借り、なんとか取り返すことに成功します。

この際、伝説のポケモンを従え、人心を掌握しポケモンの解放を実現すると語るゲーチスに対し、アーティは都会であるヒウンには色んな人がいるが、みな一様にポケモンをだいじにしていると返す印象的なシーンが見られます。

その後、自分は主人公たちのように強くはなれないけど自分のできることを探したい、大変な目に遭ったけどそれによってポケモンが自分にとっていかに大事かに気づけたとベルは言い、またしばしの別れを告げます。

BBWではポケモンではなく人が拉致されます。
豊満な女性を、物理的に世の中のしがらみから解放するためです。
3番道路ではまるまるとした幼い女の子が、ヒウンでは我らがベルが拉致されます。

プラズマ団ですが、筋肉質で体格が良いほど団内での地位が高いです。
体格が良いほうがより体重の重い、ふくよかな女性を拉致できるためです。
これは余談ですが、親玉ゲーチスの身長は原作の初期設定では2mとされています。

また、この体格カースト制とでもいうべきものをゲーム内でわかりやすく表現したのがプラズマ団のてもちポケモンのレベルになります。

ヒウンの団員よりてもちのレベルが低い3番道路の団員が、民家の2階に上ることすらハードワークとなるほど豊満なベルではなく幼女を運んだ理由がこれです。

また、アーティの反論も皆が豊満な女性に対しその体型に言及するのは、その体型を愛しているからこそであるという旨に改変がなされます。要は、「太いね」「よく肥えているね」などという発言はその贅を極めた体型の賞賛からくるものである、ということです。

拉致事件後のベルは、すぐに痩せるのは難しいかもしれないけれど、自分のできるところから始めてみたいと意欲をのぞかせます。

太ましい体つきをしてしまっているがゆえに危険な目に遭ってしまったベル。
主人公もそうですが、彼女の旅はなおさら一筋縄ではいきません。

ライモンシティ~ホドモエシティ

ライモンシティを挟む4番道路・5番道路で、チェレンに2度ポケモン勝負を挑まれます。強さを追い求めまい進する彼ですが、いっこうに主人公に勝てる気配がないことに悩みはじめます。

放浪中のイッシュ地方のチャンピオンであるアデクがその様子を見て、強くなってどうするつもりか、と問います。その真意をつかむことができず、チェレンは強くなりチャンピオンになる以外に答えはないと言います。

さて、娯楽のメッカであるライモンシティに着くと、ベルに後ろから声をかけられます。

ライモンは遊園地にスタジアム、ミュージカルと見どころがたくさんとはしゃぎます。
ミュージカルに行くと言うので後を追うと「他にも気になるところがあるから先にライモン見物をしちゃおう」と気が多い一面を見せます。

外に出るとベルの父親が立っており、ベルとなにやら揉めています。

じゅうぶん旅は楽しんだだろうから、もう家に戻ってきてほしいとのことです。
ひとえに世間知らずの娘の安全を願っての発言なのですが、それでも頑なに旅を続けたいというベル。

そこへライモンシティのジムリーダーであるカミツレが現れ、他人とのふれあい時には傷つくことで自分の他人は違っていて当然であると知るのが重要だと語り、ベルの父を説得します。そして彼女の隣には頼れるポケモンがついていますよと。

これに納得する様子を見せ、彼は帰路につきます。

次の街、ホドモエシティを出る際にはまたベルに声をかけられ、父から貰ったという「そらをとぶ」のひでんマシンをおすそ分けしてくれます。いつでも帰ってきてほしいという意図を優しいベルはすでに汲んでいるようです。

このように原作ではハートフルなシーンですが、BBWでは大筋こそ変わらないものの、ベルの父親の胸中が大きく改変されるものと思われます。

ライモンシティにてミュージカルへ観光へと目移りしていたベルでしたが、その真の意図は「たくさん移動すること」にあります。

ヒウンシティにて自分の身体が豊満であるがゆえに自分の身を危険にさらし、ダイエットの必要性を身に染みて感じていた彼女。爆弾を抱えた膝をおしてなんとか消費カロリーを稼ごうとする様子が見てとれます。

そこへベルの父親が現れて旅の中止を提案します。
膝がいよいよ心配だからいったん帰ってきなさいと。

父と娘の言い争いにカミツレが割って入ってくるのも同じですが、なんとこの女原作から主張の内容がいっさい変わりません。

父親はひとえに娘の膝を気にかけている旨を伝えますが、モデルでもあるカミツレに肥満体型の膝の悩みは理解できないのか、彼女にはポケモンがついていますの一点張りで、まったく話が通じません。
昨今のSNSで散見される非学者論に負けずの構図をあろうことかポケモンで見せられます。

これではらちが明かないと、ベルの父親はベルに「そらをとぶ」のひでんマシンを渡し帰っていきます。
このカミツレという厄介者がいないところで仕切りなおそうという魂胆ですが、ここで彼は失態を犯しています。

ベルの手持ちには「そらをとぶ」が使えるポケモンはいない可能性が高いからです。
この辺は未確定事項ではありますが、少なくとも原作のベルのてもちにはいません。

「リメイクするにあたりてもちが改変されるのでは?」という意見が予想されますが、
リメイクにおいてライバルの手持ちが変更される例は少なく、いいとこハルカのドンメルがマグマッグになる程度です。

これを免罪符に、ベルの旅路は奇しくも続いてしまいます。父親がヒウンでのベル拉致事件を知らなかったのが痛かったなと思います。


いっぽう、チェレンはナンパが思うようにいかないことに苦悩しはじめます。自分磨きは着実にできているのに、いっこうに理想の彼女ができる気配がないと。

この様子を見て、アデクはそもそもなぜナンパの旅に出ようと思ったのか、その目的を問います。
「もちろん、ベルなんかとは違った抜群のプロポーションの彼女を手に入れたいからだ」と独り言ちるチェレンですが、どうもなにかひっかかるようです。

電気石の洞窟

ホドモエシティジムリーダーのヤーコンに勝利し、つづく電気石の洞窟に入るとまもなくNに出会い、こういったことを語りかけられます。

「さてキミは選ばれた…… そういうと驚くかい?
 チェレンは強さという甘い理想を追い求めている。
 ベルは誰もが強くなれるわけではないという悲しい真実を知っている。
 キミはどちらにも染まらないニュートラルな存在。それがいいらしいんだ。」

BBWにおいては、
チェレンが追い求めるのは男としての強さを求めた先にある理想の痩身の彼女であり、
ベルが知っているのは誰もがダイエットに成功できるわけではないという悲しい真実だ、といいます。

そして、主人公はそのどちらにも染まらないニュートラルな存在であるとされますが、ポケモンの主人公は喋らないということでシリーズで一貫させてきたため、その真意は分かりません。

ネジ山~セッカシティ

ネジ山前でチェレンは主人公に6度目のポケモン勝負を仕掛けてきますがまたしても敗北してしまいます。

バトルの様子を見ていたアデクはふたたび強くなってどうするつもりか、とチェレンに問いますが、チェレンはそれが分からないから強くなることで自分を皆に認めてもらおうとしているのだと強く苦悩します。

ネジ山を越えた7番目のジムのあるセッカシティでは主人公、チェレン、ベルの三人がひさびさに一堂に会します。

しかし懐かしがる間もなくプラズマ団のNがついに伝説のポケモンであるゼクロム(ホワイトver.ではレシラムです。以降ブラックver.に準拠します)を復活させてしまいます。その際、主人公に対のレシラムの眠るライトストーンを手に入れるよう言い残し去っていきます。

イッシュ地方を守るためライトストーンを手に入れようとアデクやジムリーダーが動きだすさまを見て、チェレンはこういうとき誰かのため、ポケモンのために何かできるのが強さなんだ、とついに自分なりの答えを出します。

チェレンが闇堕ちしそうなところから救われるシーンですが、BBWにおいてはその救われ方がおおきく異なります。

なぜナンパの旅に出ているのか。アデクに言われずっと考え込んでいたチェレンは、セッカシティにてベルと久々の再会を果たします。実に2番目のジムのあるシッポウシティ以来なので、幼馴染であるはずなのにどこか新鮮に映ります。

──橙のブラウスと白のワンピースの奥からうるさいほどに主張するぽっこりと突き出たお腹とお尻。
ふっくらと丸みを帯びた顔周りはセッカの寒い気候でりんごのように色づいています。
頬がこれでは寒い思いをしているのではと彼女の両肩に手を置くとほんのりとした温かさと懐かしい匂いが鼻腔に入ってきます。

「チェ、チェレン? ほんとに だいじょうぶ?」
気がつくと自分を心配する声が耳元から聞こえてきました。チェレンは自分がベルを抱きしめていることに気がつきます。心配させていることに申し訳なさを感じつつも、しかし彼は離れようとしません。彼女の肉感的な身体を全身で感じながら、彼は自分が押し込んでいた本当の気持ちを見つけます。

 ああ、ぼくはベルが好きだったんだと。

 ◆ ◆ ◆

もともと幼馴染のベルを女の子として意識せずに日々を過ごしていたチェレン。しかしお互い思春期に入り、ベルの体型が変化して太ましい体つきになった途端にベルがかわいく、煽情的に見えてきた自分にひどく戸惑います。

幼馴染の身体に、なによりむちむちを通り越した肥満体型に自分が興奮している事実が受け入れがたく、チェレンは彼女の身体をしだいに否定するようになっていました。

それでも思春期男子のリビドーは収まらず、毎晩のようにベルを思って致してしまう自分にどうしようもない矛盾を覚えはじめます。ふだんあんなにベルの体型を腐しているのに。きっとそこには自己嫌悪や罪悪感もあったと思います。

その頃、ちょうどチェレンはイッシュ地方のしきたりとしてポケモントレーナーの旅に出る年齢になりました。
──旅に出て、いろんな女性と出会おう。
これを機に、チェレンはこう考えたといいます。

カノコのようなろくに年頃の女の子のいない田舎町にずっといたのでは、ベルみたいなのに興奮するのもやむなしではないか。町の外のすらっとした女性に声でもかけて仲良くなれば、ベルへの想いは霧散していくだろう。要はナンパだ。ナンパを成功させるには男としての価値を上げなくてはならないが、それはポケモントレーナーとしての旅の中で達成できるはず。まさに渡りに船だ──

自分が好きなのは片田舎の太った幼馴染などではなく、垢ぬけた痩身爆美女であるはず。
その信条を確かめるためにチェレンは旅に出たのです。

 ◆ ◆ ◆

しかし、いくら男として、トレーナーとして腕をあげても彼のナンパは成功をおさめませんでした。

理由は明白です。
彼がほんとうに求めていたのはその片田舎の太った幼馴染だったからです。

もちろんまだ想いをつたえるには至りませんが、この再会を経てチェレンはベルへの好意を受け入れることができたのです。

Nの城~エンディング

四天王を撃破しチャンピオンのアデクのもとに向かうと、ちょうどNがアデクを撃破したところでした。NはNの理想を叶えるため、地下からNの城を顕現させます。

Nを阻止するためNの城に入るとゲーチスを除く七賢人の6人と対峙します。足止めを食らうかと思われましたが、背後からジムリーダーの面々が続々とやってきてかわりに相手をしてくれます。なんと、ベルが各地を飛び回って助けを求めに行ってくれたそうです。

城内部では愛の女神、平和の女神と名乗る女性たちからNの生い立ちを聞くことができます。

Nはずっとこの城で外界の人との関わりを絶たれ、虐待され傷ついたポケモンに囲まれ育ったと言います。それにより、人を好きなポケモンなどいない、ポケモンを人から解放するのが自分の使命であると考えるようになっていったのです。

また、幼少期のNの面倒を見ていたのは彼女たちであることも分かります。


さらに城の上層に進むと、王の部屋の前にゲーチスがいます。今までの活動の真の狙いは市民にポケモンを手放させたうえで、プラズマ団だけがポケモンを使役することだと主人公だけに語ります(本当はもう少し手前のシリンダーブリッジという所ではじめて明かすのですが、割愛しました)。

王の部屋にはNがいました。ポケモンだけの世界を望むNと、共存を望む主人公が相まみえます。
Nの呼び寄せたゼクロムに呼応する形で主人公のライトストーンからレシラムが目覚め、これを捕獲したのちNと勝負をします。

勝利するとNはどこか納得のいった様子を見せますが、ゲーチスは当然Nの敗北を良くは思いません。
Nを罵倒したうえで彼らの活動の真の意図をNの前ではじめて明かし、最後のバトルに突入します。

ゲーチスに勝利すると狼狽しながらアデクとチェレンに引き取られていきます。


王の部屋に残ったのは主人公とNのただふたり。

Nが主人公に語りかけます。

カラクサタウンではじめて主人公のポケモンの心の声を聞いたとき、主人公のことをスキと言っていたことに大変驚いたこと。

それが理解しがたかったこと。

人のことを好きなポケモンがいることをそれまで知らなかったこと。

それからもポケモンと心を通い合わせている人ばかりで、自分の気持ちが揺らいでいったこと。

だからこそ自分が信じていたものがなにか確かめるためたびたび主人公の前に現れていたこと──

そしてこれからはゲーチスの傀儡としてでなく、NはN自身でこれからを決めていくと語り、主人公を激励したのちゼクロムに乗って主人公のもとから飛び去っていき、エンディングを迎えます。

さて、これがBBWになるとどうなるでしょうか。

まず、城に乗り込んだ直後の七賢人と対峙するシーンですが、ジムリーダーは来てくれません。
ついにベルが膝をやったためです。連絡が間に合いませんでした。
これにより七賢人との地獄の6連戦が幕を開けます。

いえ、地獄の、というと少し語弊があります。
この七賢人ですが、原作においてはジムリーダーが助太刀にきてくれる展開のおかげで、ゲーチス以外の七賢人とはバトルをすることができません。

BWをプレイしたことがある人なら分かってくれると思うのですが、彼らがどんなてもちなのか、知りたくありませんでしたか?あの展開を熱いと思えず、むしろ余計なことをとすら思った子供も少なくなかったと推測します。

当時のそんな子供たちの願いを、思いもよらぬ形でかなえてくれるのが今作のベルになります。
自身が醜態をさらすことを厭わず、人知れず、誰かの役に立つ。本当のやさしさとはなにかを彼女が今の私たちに身をもって教えてくれます。


Nの生い立ちについても改変が入ります。
Nは幼少期から、世間に疎まれる半生を過ごしてきた豊満な女性たちとの共同生活を送らされてきました。羨ましいです。それにより太ましい女性と世間は相容れないものであり、解放すべきであるという価値観を植え付けられていたのです。

ちなみに、その女性とは愛の女神および平和の女神です。BW2においてもともとは孤児であったとの補足が入れられているキャラであり、社会からのはみ出し者という共通点があるのであまり違和感なく受け入れてもらえると思います。

王の部屋にて、Nは豊満な女性の解放を、主人公は共存を賭けて戦います。

彼に勝利すると、ゲーチスが現れてNの前ではじめてその本性を現します。

豊満な女性の解放は建前で、彼の本当の狙いは世界から拉致しNの城に匿った彼女らを侍らせ、酒池肉林に溺れることでした。ただの作中でもっともスケールの大きいデブ専に成り下がったゲーチスは自身の肉欲を満たすため、主人公に勝負を仕掛けてきます。

勝負に負けたゲーチスは野望が砕かれたことに愕然としますが、そんな彼に対し、ここでなんと主人公自身がこういったことを語りかけます。


ほっそりがいるからむっちりはむっちり足りえるのだと。
だからむっちりとほっそりを分断するようなバカな真似はもうやめるのだと。


ポケモンの主人公が史上はじめて自我をもって喋る瞬間だと言われています。
その記念すべきセリフがこれということで、ただの性癖の開示ではないか、ポケモン関係ないやんとネットでは賛否両論が巻き起こり、むっつりがむっちりについて熱く語る様はしばらくポケモンファンの語り草になりました。

しかしゲーチスと世論のジンテーゼともいえるこの意見に、ゲーチスは大変感じ入るものがあったようです。今まで自分は何をやっていたのだろうと、憑き物の落ちた表情でアデクとチェレンたちにしょっ引かれていきました。


主人公とNのやりとりでは、カラクサタウンでベルの心の声を聞いたとき、主人公のことをスキと言っていたことを暴露します

ほか、外の人間に好意を向けている豊満な女性がいることをそれまで知らなかったので驚いたこと、

それからも彼女たちと心を通い合わせている人ばかりで、自分の気持ちが揺らいでいったこと、

だからこそ自分が信じていたものがなにか確かめるためたびたび主人公の前に現れていたことを打ち明けます。

そしてここからは原作と同様にNは行方をくらまし、BBWはエンディングを迎えます。


以上から、

ゲーチスは原作より落ち着いた形で退場し、

主人公、チェレン、ベルはNの最後の暴露により
チェレンが好きなベルは主人公のことが好きという、原作には存在しない恋の三角関係を形成し、

そのNは原作通り失踪するというのがポケモンBBWのストーリーの結末となります。

おわりに

ポケモンBBWについて、いかがでしたでしょうか。

長距離の移動がきびしい身でありながらその身を張り続けたベルには我々も見習うところがあるのではないでしょうか。暑い季節が続きますが出不精にならないよう気をつけましょう。

ここまでお読みいただきありがとうございました。またの更新を楽しみにしてもらえたら嬉しいです。

記事内のスクショはKちゃんねる様の実況動画より拝借しました。
https://www.youtube.com/watch?v=eCg-itrG_ek

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